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「Wind on the Water」が教えてくれたもの(後編の下) [レコード]

いよいよ「ローリング・ココナッツ・レビュー」にまつわる話も「後編の下」を迎えることとなり、いよいよ最終回。前2回で簡単な説明しか出来なかったが、何故「ローリング・ココナッツ・レビュー・ジャパン」が、日本で開催させることになったかは大体お解りいただけたことと思います。

17歳のワタシには、「ニュー・ミュージック・マガジン」の記事を読み、17歳なりに理解できたこと、そして疑問に思いながらも、現実性の無さから、忘れてしまったことが沢山ありました。自然に記憶から消えて行った思いが再燃するのは、それから6年後くらい先。

相変わらずビートルズは好きで、ビートルズと並行しながらも、アメリカのウエストコーストサウンドを大切に聴いていました。ジャクソン・ブラウンは80年「ホールドアウト」が日本で爆発的にヒット。

ホールド・アウト

ホールド・アウト

  • アーティスト: ジャクソン・ブラウン
  • 出版社/メーカー: ワーナーミュージック・ジャパン
  • 発売日: 2005/09/21
  • メディア: CD


「たった1枚のレコードが人生を帰ることだってある」ってヒットコピーと「いい男よね〜!!」ってジャケ買いした日本中のなんちゃってファンの(失礼!)女子のおかげで。

イーグルスは解散へのカウントダウンが始まっていて、70年代の頃、ある種コミューン的はミュージシャン同士の繋がりは次第に表面には出なくなってきていた。もう誰も徒党を組んで「鯨を救おう!」なんて言わない時代になっていた。

22歳位のころ、出会った友人(友人と言っていいのかどうか・・・??)の中の一人に、新潟ではちょっと有名なT氏がいる。彼はタウン誌の営業をしながら、毎月レコードのレビューなんかもやってた人で、仕事柄音楽全般に精通していたが、中でも70年代のウエストコーストサウンドのコレクションは、当時としては想像を絶するくらいの膨大なコレクションを持ち、私なんかが、名前しか聞いた事のない名盤から、歴史に足跡が残せなかった「一発屋」まで、彼はコレクションしていた。

なにかの話で拍子に「ローリング・ココナッツ・レビュー」の話題になった時、彼は、「見に行ったよ。」って言ってあれこれ憶えていることをワタシに話してくれた。それから数日後、ワタシは彼から2本のカセットテープを貰う事になる。
それがこれ。

1977年3月16日の中野サンプラザホールでのジャクソンブラウン初来日コンサートと、
同年4月9日の「ローリング・ココナッツ・レビュー」のL.A.セッションでのジャクソン・ブラウンのライブ音源。本当は
L.A.セッション全て録音してたようだが、ワタシ用に編集してきてくれたものらしい。
写真でもわかるように、ジョン・ホールバンドのライブ音源も収録されている。これは全てT氏による「隠し撮り」されたもの。音質は問題あるが、生々しい雰囲気が伝わる。
3月16日と4月9日こんなわずかなスパンでジャクソン・ブラウンはこの年、2度来日している。
初来日コンサートは3月16日のサンプラザを皮切りに、24日まで計6箇所でコンサートを行っている。
「プリテンダー」のプロモーションと言ってしまえばそれまでだが・・・・

プリテンダー

プリテンダー

  • アーティスト: ジャクソン・ブラウン
  • 出版社/メーカー: ワーナーミュージック・ジャパン
  • 発売日: 2005/09/21
  • メディア: CD


その約2週間後に「ローリング・ココナッツ・レビュー」の登場するなんて、常識じゃありえない。最初はツアー、次はベネフィット・・・・・もし「スター」ジャクソン・ブラウンが、L.A.セッションに参加していなかったらって考えたら・・・これは正直しんどい。J.D.サウザーも「ユア・オンリー・ロンリー」以前だから、トリ厳しい。実際土壇場まで来日するのかしないのかってもめてた大物達が多かったから、ジャクソン・ブラウンの参加はイベント自体の大看板になったはず。

23歳のワタシがやったことは、このテープを聴きながら、参考資料を読み検証する・・・そんな自己満足な研究を
23年後にまた同じことやる事になるとは・・・・
まぁ、少しは大人になってるはずだから、当時とは違った見方、考え方で伝えられたらいいなと思ってます。

では、隠し撮りテープを聴きながら、ジャクソン・ブラウンを中心に1977年4月9日の「L.A.セッション」を解説いたします。

「1997年4月9日 L.A.セッション」
この日は雨だったようだ。4月の雨はまだ冷たい。そんな中、始まった「 L.A.セッション」冒頭に登場した今回の日本側スタッフの一人、宇井純さんが、コンサートの趣旨(営利目的ではなこと)や環境問題、公害問題などに興味をもって欲しいというメッセージを語る。決して「鯨を救おう!」って言わないことに日本サイドの信念がうかがえる。

オープニングはテリー・リード

Seed of Memory

Seed of Memory

  • アーティスト: Terry Reid
  • 出版社/メーカー: Bgo
  • 発売日: 2004/04/26
  • メディア: CD

スライドギターにデヴィッド・リンドレー、ピアノにウォーレン・ジヴォン、ベース、ブライアン・ギャロファロ。途中からワディ・ワクテルが加わり、5曲を演奏。バッキングの豪華さも相まって、そこそこのオープニングとなる、

つづいてはウォーレン・ジヴォン。

Warren Zevon

Warren Zevon

  • アーティスト: Warren Zevon
  • 出版社/メーカー: Asylum
  • 発売日: 1992/05/19
  • メディア: CD

これ見たかった〜って今でも思っています。
「Hasten Down the Wind」、「Frank and Jesse James」をピアノで弾き語りし、ワディ・ワクテル、デヴィッド・リンドレーらジャクソ・ブラウンバンドで「Mohammed's Radio」を。どの曲もレコードを凌ぐ迫力があったそうだ。

続くはダニー.オキーフ。「グレンダ・グリフィス」の特集でも何度も名前が出たのを憶えている方は、立派な大安ブログファン!(そんな人いるか!)

O'Keefe

O'Keefe

  • アーティスト: Danny O'Keefe
  • 出版社/メーカー: Wounded Bird
  • 発売日: 2006/04/11
  • メディア: CD

Breezy Stories

Breezy Stories

  • アーティスト: Danny O'Keefe
  • 出版社/メーカー: Atlantic
  • 発売日: 1992/04/21
  • メディア: CD

地味ながら「グッド・タイム・チャリー」のヒット曲あるから歓声は大きかったらしい。グレンダでおなじみの「天使の翼」など反応がよかったのに、「人々よ、鯨を救わなければ!」の日本語で会場はシラケてしまったようだ。これが現実なんだ。会場に来ている多くの音楽ファンはベネフィットコンサートの概念などはないのだ。

会場のシラケたムードは「イルカ」の登場でさらにムードが悪くなる。
いまでこそ、夏フェスに海外組と日本のミュージシャンが混ざって、同じステージに立つことは珍しくない。それぞれのファンがそれぞれのお気に入りに燃えればいのだから。
しかし1977年の状況は違う。おまけに「イルカ」である。いくらイルカがL.A録音でセクションをバックにレコード作っても、ジャクソンやイーグルスなどのファンは「イルカ」を認めたりしない。そんなまさに「敵陣」に登場したイルカは
「え〜、今日は動物を代表しまして、あはは!」なんて言ってもブーイングしか起こらない。「ダッセ〜ぞ」「帰れ〜!」の声が鳴り響いたそうだ。同時にイルカの時間を「休憩」にあてる人が多かったようだ。
大半の聴衆は、イルカを聴こうとはしていなかったようだ。この状況では仕方が無いのかもしれないが。

続いて登場したのがJ.D.サウザー

Black Rose

Black Rose

  • アーティスト: John David Souther
  • 出版社/メーカー: Elektra
  • 発売日: 1990/06/21
  • メディア: CD

どうやらJ.D.サウザーが趣旨をよく理解しないで参加したらしい。
J.D.サウザーの来日の経緯は、前年1976年にトルバドールでライブを行った泉谷しげると意気投合。同年12月の神田共立講堂で行われたコンサート「共立最後の日」に友情出演で来日。さらに泉谷、岡林信康等と親睦を深めた。そんな経緯からの参加のようだが・・・・
日本に来てから何を目的としたベネフィット・コンサートかを知らされたようだ。ジャクソン.ブラウンはどうしてJ.D.がここにいるんだ?って不思議がっていたらしい。
数曲を弾き語りでやり最後に「ニュー・キッド・イン・タウン」をやり、会場のムードは、大トリのジャクソン・ブラウンを迎えるイイ空気になってきたようだ。

ここより、テープでの検証をまじえながらジャクソン・ブラウンのレビューを。

なんと、MCとして当時のカリフォルニア州知事ジェリー.ブラウンが登場。冷やかしているとした思えない歓声?が上がる。
関係ないけど、こんな写真がある。

ジェリー・ブラウンの政治集会に応援にきた豪華な顔ぶれ。
この当時ジェリー・ブラウンとリンダは恋愛関係にあったようだ。
「まさに魔性の女だ!気をつけろ!!(長井秀和 風)」

The Pretender

The Pretender

  • アーティスト: Jackson Browne
  • 出版社/メーカー: DCC
  • 発売日: 1990/10/25
  • メディア: CD

「The Pretender」が前年に発売されていることもあり、オープニングは「Fuse」から、大歓声とともにスタート。
テープの音は会場中のオーディエンスの叫び声しか聞こえない(笑)
続いて「Here Come Those Tears Again」と続く。3月16日のサンプラザとはセットリストが異なっている。持ち時間の関係もあるのだろうし、それは仕方ない。やはり、3月16日の方が「興行らしい」選曲だ。
続いて「Take It Easy」いつの時代もこれは盛り上がる。しかし、3月16日は4曲目、そしてこの4月9日では3曲目。
この時代は前半の「つかみ」の曲だっかのかもしれない。その後はほぼ、終盤で歌っている。

さて、いよいよ本題である。

4曲目が始まるまで少し会場がざわついている。
「このクソ頭!見えね〜ぞ!!」という声が聞こえる。おそらくこのテープを録音したT氏の声であろう。殺気すら感じる会場の熱さ。寒く、床のコンクリートはことのほか冷たいはずなのに・・・・
ざわざわした会場を静かにさせたのは、ジャクソン・ブラウン。
「今日、ここに来れなかった友達の歌を演奏します。」と・・・
始まった曲は「Wind on the Water」これは17歳の時、誌面の活字を読んでいても興奮したが、実際その音源を聴くと鳥肌が立つ。この1曲のためにジャクソン・ブラウンは来日したのではないかって・・・正直そう思う。その反面、
1977年の「鯨を救おう!」気運が高い年に2回も来日し、それも1回目では「Wind on the Water」なんてもちろんやっていない。いかにも急遽決まった日本でのベネフィットコンサートのために、この曲を用意した感も否めない。しかし、会場の盛り上がりはここでピークを迎える。勿論この日一番のハイライトだった。

私は当時の熱狂していた観衆に心の中で問うた。

君たちが一番興味と関心の無い「鯨を救おう」って歌なんだよ。
君たちには歌詞の意味はどうでもいいんだよね。
ただジャクソンが、クロスビー&ナッシュの歌を歌うってことがいいんだよね。

単純にそう思いました。
歌詞の内容を知って頂くために、
1975年に山元安見さんが国内盤のために訳詞したを掲載させていただきます。

銛(もり)を持った漁師たちに
きみは長いこと狙われつづけてきた
きっといつか きみは殺されてしまうのだろう
人間のペットの食料になるために
花を活ける花瓶になるために
女どもが塗りたくる口紅になるために

この広い海を 気が向くままに
きみはずっと泳ぎつづけてきた
今は波に洗い流され 海岸線にうちあげられた
きみの冷たい屍(しかばね)が目に浮かぶ

なんてひどいんだろう・・・・・殺してしまうまんて
僕らの目の上の影にために・・・・・

遠くへ行ってしまうかもしれない
僕らは姿を消してしまうかもしれない
どうしたらいいのか分からないんじゃないよ
ただ もうそんなことどうでもいいのさ
橋をくぐり抜け、
泡立つ波を乗り越えて・・・・・
水面(みなも)に吹く風よ
僕をふるさとに連れていって・・・・・

こんな内容である。直訳に近い感もあり、やや唐突さも感じられるが、少なくともウエストコーストでこの曲にインスパイアされた活動家はかずしれない。この歌を軸に、彼らよりさらに金と権力をもった連中により、活動の讃歌として
多くのミュージシャンを巻き込んだ現実。
ジャクソン・ブラウンもそうだ。
もともと10代の頃からデヴィット・クロスビーとは交流があり、大人の「スター」のクロスビーからされた口約束を信じ、人間不信になるくらい彼を悲しい人だと憂いだりもしたが、やはり固い絆があるのだろう。
アルバム「Wind on the Water」でジャクソン・ブラウンが参加しているのはこの曲ではなく、激しいダニー・クーチマーのギターが炸裂する「Love Work Out」。
「Wind on the Water」を歌うことは、彼の意志だったのかどうかは解らない。
ハッキリ言える事はただ一つジャクソン・ブラウンは「スター」であり「成功者」である。
瑞々しい、時には痛いほど繊細な内面を見せてくれたジャクソン・ブラウン。
「The Pretender」の制作中にワイフの自殺という辛い体験をした彼。以前のジャクソン・ブラウンなら、そう簡単に立ち直ることは出来なかっただろうし、「The Pretender」だって発売されたかどうか解らない。
しかし、彼は「スター」なのだ。まだこの時点では・・・・

4曲目以降もおなじみのナンバーで締めくくり4月9日のL.A.セッションは終わる。
言うまでも無いが、古戦場のようになった会場にはマナーの無い「音楽愛好家」が大量のゴミの山と、禁煙なのに
膨大な吸い殻、それに混じって若干のパカロロの痕跡があったそうだ。
そして目前にはゴミとヘドロにまみれた真っ暗な東京湾。

3日間の中でL.A.セッションのみしか扱えなかったのは残念だが、この「ローリング・ココナッツ・レビュー」を
成功と考える人と、大失敗と考える人がいる。

赤字は当時のお金で5000万円。誰が、どうやって補填したのだろう。
あれだけ「鯨」を大義にして開催されたビッグイベントなのに、に本の聴衆の意識レベルの低さは予想通りだった。
コンサート目的だから、ボランティアが何日も徹夜で設営した、内外のイラストレーターやグラフィックデザイナー達による展示ミュージアムに足を運んだ若者は殆どいなかったという。精々、クリエイターかその卵(魚卵じゃないよ!)の学生くらい。アメリカ側に至っては、初期段階から熱く「反捕鯨」を訴えて、参加ミュージシャンの中でも中心になっていたジョン・セバスチャンなどは・・・・
ベネフィットである趣旨を一番理解していながら、奥さん、子供、さらにベビーシッター2人まで同行して来日。航空運賃だけは主催者側が負担するという条件をいい事に、せこい行動に出たものだ。後で少し問題になりかけたので彼は自分以外の費用はポケットマネーで出すことになったらしい。
以前自分が大麻で上げられた時、簡単に仲間を売るような発言をしてしまような・・・いかにも彼らしい偽善的行為が伺われる。そして、アメリカ側のいわば代表的存在で仕切ってきた彼なのに、最終日が終わった翌日、帰国の途についている。そんな彼を初め、同様に意識レベルの低い・・・というか、まったくないミュージシャン達を、後日しばらくそのまま日本に滞在したカントリー・ジョーは名指しで批判をしている。
事前に中村とうよう氏が参加ミュージシャンに渡した「質問状」に対し、返事を返したのもカントリー・ジョーただ一人だけ。もちろんジョン・セバスチャンも、残念ながらジャクソン・ブラウンもこれに回答していないし、翌日には帰国している。リーチー・ヘブンスやエリック・アンダーソンのように、コンサート終了後も、東京近郊の施設や、幼稚園を慰問して回ったり、真剣に日本のおかれた状況を考えたミュージシャンもいた。
しかし・・・・薄っぺらな大儀を掲げたミュージシャンは、全て「スター」である。何度も言うがそれは揺るぎない事実。
「鯨を救おう運動のため、日本でガツンとやって来たぜ!!」があればそれで充分アメリカ国民の支持は得られるのだから。

しかし、この後、スターとしての自分のあり方に疑問を抱き、その後の人生を大きく変えてしまったミュージシャンがいる。それもジャクソン・ブラウンだ。スターとしてアイドルとしての仕事は勿論だか、そのスターの知名度と人望を似非じゃなく、本気でいい方向で利用しようと考えたのである。

その第1歩が「ミューズ・コンサート」

ローリング・ココナッツ・レビューから2年。1979年スリーマイル島での原子力発電所事故に端を発し、核の危険性に危機感を感じたミュージシャン達が、ジョン・ホール、ジャクソン・ブラウンらを中心にMUSE(Musicians United For Safe Energy)を結成し、マジソン・スクェア・ガーデンで5日間に渡ってベネフィットコンサートを開催した。ミュージシャン主導である。
この企画に賛同し、参加したミュージシャンはクロスビー・スティルス&ナッシュ、ジェシ・コリンヤング、ボニー・レイット、ドゥービー・ブラザーズ、ブルース・スプリングスティーン、ジェイムス・テイラー&カーリー・サイモン、ポコ、トム・ペティ、ライ・クーダーetcと凄い顔触れ。鯨の次は原発かぁ〜って思ったが、開催はアメリカ国内だけだし、別にアメリカ以外の国をやり玉に上げてるわけでもないので・・・いっか。
ベネフィットとは言っても「ローリング・ココナッツ・レビュー」のように、後世に映像や記録を残さなかった(何故だろう?これいまだに疑問)モノと違い、3枚組レコード(後にCDも)と映像を残し、その収益も正しく使われた。

その後のジャクソン・ブラウンはというと・・・

スターとしての立場とその使い方がより過激になり、投獄経験も。以前の彼なら、活動とパフォーマンスは別の次元で考えていたはずなのに、次第に政治的な内容が作品にも現れ、その不器用で実直な姿勢で望む本人のメッセージは、古くからのファンには敬遠された。ジャクソン自身もそれは感じていたはずなのに・・・やらなければならない時期だったのだろう。そんな時期の彼の顔は険しい。
少年〜青年期の繊細で神経質な顔から、スターとしての自信に満ちあふれた顔、そして時代にカツを入れようとしていた頃の顔・・・様々な表情に変って行く彼の顔を見ていると、時代と波長が合わない時期を超えたなって感じがします。今でも規模は小さいけど様々なベネフィットコンサートを行っています。それが数十人しかいない公園の特設ステージでも・・・・

結局、「Wind on the Water」が教えてくれたものってなんだったんだろう。

1977年に「Wind on the Water」を晴海で歌っていなければ、その後のジャクソン・ブラウンの人生はどうだったんだろうって考えさせられます。スターに芽生えた似非メッセンジャーから、誠のメッセンジャーに変わる大切な分岐点だったんじゃないかって思っています。

追加
今回の締めは、皆さんのコメントによって完結するような気がします。
それぞれが思うベネフィットのあり方への疑問や、ミュージシャンの目的意識のレベルの問題まで・・・
様々な意見があると思いますので、どんどん意見聞かせてください。

2006.8.2


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ayumusic

今日久し振りに「子持ちししゃも」を食べましたが、大丈夫でした。それは置いといて、、、
レイチェルカーソンの「沈黙の春」以降、環境問題、貧困問題とミュージシャンとの関係は、たぶん二極化したのではないか、と思います。
一つは、大安さんの考察された、ウェストコースト発信の捕鯨問題や、原発問題など、今から考えると時代遅れの普遍性を持たなかった流れ。
もう一つは、ジョージハリソンやボブゲルドフなど、政治問題と距離を置いた純粋な志が、今もその流れを維持しているもの。
なぜ、そうした違いが生まれたのかは議論が分かれるところですが、私が考えるに、ベネフィットのコンセプトが普遍性を持っているかどうかというよりも、そのコンセプトに賛同したミュージシャン自身が普遍性を持っているかどうかの違いでは、と思います。
コンサートフォーバングラディッシュでの、ジョージハリソン、エリッククラプトン、ライブエイドでの、ボブゲルドフ、エルビスコステロ、デビッドボウイなどは、いまでも基本的には現役(存命か否かでなく)で活躍してますよね。この前、恥ずかしながら初めてWOWOWでバングラディッシュコンサートを見たのですが、その志の高さはいまでも色褪せていない、と感じました。
by ayumusic (2006-08-01 00:00) 

ベアトラック

うわ~、これからモーテルのチェックアウトだから、全部読むのムリですわ。アルバカーキに着いたら、またお邪魔します。とりあえず、読んでないけど nice! だけでも押しとこ。
トム・ペティのプロモ用シングルCD(無料)、昨日もらいましたよ。もうアルバム発売になったから、好きに持っていってくれって、言われて。
by ベアトラック (2006-08-01 00:35) 

hamakaze_ataru

ayumuさん
早速のコメントありがとうございます。
まさにayumuさんのおっしゃる通りだと思います。確かにウェストコーストの「個々の志」本当にあるのか?あったのか?の疑問から、今回の企画は始まりました。はっきり言ってベネフィットに普遍性は感じられません。あまりにもその裏事情が見えてくるから。そしてそれに賛同してるのではなく、参加してるだけの「金持ちスター」の存在。終わってしまえば、もう鯨のことなんかどうでもいい。みたいなミュージシャンがあまりにも多かったことと、年月が経ってもその姿勢に進歩もなにもない悲しさ・・・・そんな中、少しずつ本当の意義を考え、行動に起こしたジャクソン・ブラウンの進化を知って欲しかったってところです。
「ノー・ニュークス」もそうした視点で考えれば、参加ミュージシャン自体が本当の普遍性を持って望んだかは疑問が残りますが、1977年の「ローリング・ココナッツ」に比べたらジョン.ホールやジャクソン・ブラウンの熱意は本気だと思います。

バングラディッシュは確かに、ミュージシャン主導で行われた最初の大規模チャリティーであり、その後のボブ・ゲルドフらに与えた影響を考えると、あのコンサートが開かれた意義は大きいと思います。ジョージの慈愛の心と、勇気に賛同した集まったミュージシャンはリーダーシップを取る、活力と信念が湧いてでているジョージを本気でサポートしている姿は今見ても熱くなります。政治の匂いがプンプンするベネフィットと、政治を動かすきっかけを作ったベネフィットはまったく別ものですからね。

しかし・・・食べましたか「子持ちししゃも」を・・・
by hamakaze_ataru (2006-08-01 00:48) 

hamakaze_ataru

トム・ペティのプロモ用シングルCD(無料)は僕の分ありますかね〜。あったら後日、上越まで取りに行きます!!
是非最後まで読んでくださいね。
by hamakaze_ataru (2006-08-01 00:50) 

GOMENTE

うーん、ジャクソンブラウン、あまり興味なかったのですよ。だからその変遷はよくわからない。ボクね、この年になって思うのは、ミュージシャンって皆若いでしょ?スターでありながら未熟であり、成長して行くんだと思いますよ。「なんであんなことやっちゃったんだろう」って思ってる人、一杯いるでしょう、たぶん。
話し変わりますけど蓮池薫さんているでしょ?あの人学生時代に中野のアパートでお兄さんと一緒にイーグルスやドゥービーを聴いてアメリカに行きたいって夢を語り合ったと言うじゃないですか.そんな人が全く正反対の北朝鮮という国に突然連れ去られて、一体どんな気持ちだっただろうって思うんですね。あの人、早くお兄さんと一緒に、それこそニューメキシコとかアリゾナへ行けるようにしてあげたいって思います。そういうチャリティってのもありだと思うんですが。。関係なかったですね、すみません。
by GOMENTE (2006-08-01 02:09) 

MASA

ジャクソン・ブラウンすいぶん老けましたねえ。まるで宇野重吉(古っ!)。
実は私は基本的にこういったベネフィット・コンサートがあんまり好きじゃないんですよね。単にコンサートとして見る分には豪華でけっこうですが、バングラデッシュなど一部のコンサートを除いて、参加しているアーティストが果たして全員残らずその目的やテーマに賛同して参加しているのかを考えると、絶対に売名行為にしか見えないアーティストがほぼ必ずいて、それが見えちゃってドッチラケというコンサートが今でもあります。しかも大安さんご指摘のごとく、その殆どが大物アーティストだというのが困りものです。
収益金の一部が使途不明なんていう問題もあったライヴエイドとかがそうだったし、毎年開催されていたプリンストラストに関しては全く意味不明。慈善とは名ばかりで実際は視聴率のために20何年も惰性でやってるとしか思えない日テレの24時間テレビやヨーコの陰謀にしか見えない平和コンサートのうさん臭さのような偽善的な匂いがすると憤りさえ感じます。

あんまり派手だと見てる方も主旨が何なのかを忘れがちになってしまうし、目的意識が希薄になれば単なるお祭り騒ぎでしかないし、しょっちゅう行なわれていればありがたみも薄れてくる。何かと言えばコンサートをやっちゃう今の風潮はどうかと思うし数も多すぎ。
私は大好きなアーティストが大して主旨を理解せずに参加してるような姿を見たくないし、だいたい音楽家がやたらといろんな問題に首を突っ込んで欲しくないんですよね。問題提起するなら自分の作品で表現することにとどめておけと思っちゃう。
バングラデッシュがそうだったように、ベネフィット・コンサートなんてものは切羽詰まった状況下で止むに止まれずという事情でのみ有効であると思います。ましてやこのローリング・ココナッツ・レビューみたいに日本とアメリカで問題意識にズレがある状態でやってもあんまり意味はないでしょう。
by MASA (2006-08-01 03:41) 

hamakaze_ataru

GOMENTEさん、ど〜もです。
う〜ん確かに! 「なんであんなことやっちゃったんだろう」って昔を懐かしんでる若気の至り派は多いと思いますよ。1977年当時、20代後半から30代前半のミュージシャンばかりでしょ?本気でベネフィットなんて考えていなかったと思うし、仮に真剣だったとしても、己の正義感に陶酔してしまって、本当に誰が困っているから、何をしなければならないのか・・・なんて冷静に考えられない状態でワイワイやってしまったんでしょうね。
蓮池薫さんの話は同じ新潟(離れていますが、)ですし、横田めぐみさんに至っては、事件現場から家もそう遠くないし、毎日その近くを通っていますので、アノ問題は以外に現実的にみています。蓮池さんやお兄さんの学生時代にスキー場などで撮られた写真などをテレビで見ると、あ〜、この2人アメリカに憧れていたんだなぁ〜って、そんな雰囲気ありありですからね。レイナードとかも好きだったんですよね。
GOMENTEさんの言う「そういうチャリティってのもありだと思うんですが」って実感ありますよ。現実離れした理想かもしれませんが、外交レベルの協議とか言って、不透明な密室でアレコレ画策したって、それが何になるのかって・・・
北の抱える「飢餓」「拉致」「ミサイル」などこれだけ切迫した状況の今だからこそ、
本当に広い意味で世界に現実を解ってもらう為に、「音楽」を手段にした大規模な「訴え」があってもいいんじゃないでしょうかね。チャリティーでも、慈善事業モドキでもない、熱い「志」で。
話を必要以上に固くしてしまってすみませんでした。
by hamakaze_ataru (2006-08-01 11:00) 

GOMENTE

そう、だから非常に今日深いのは、同じ「ウッドストック」に出演したジョンセバスチャンとカントリージョーの違いですよね.ジャクソンブラウンよりずっと先輩格の二人が「ローリング。。。」の時期に来てどう変わっていったか。あるいは変わらなかったか。45になってみて、昔思っていた「大人になって行く」というある種肯定的な成長に対する思いが、「なんだ、結局まともな大人ってほとんどいないんじゃん」ってわかったらいつのまにか不良オヤジまっしぐら(笑。反抗期だ反抗期だ!!(爆。と考えるとジャクソンブラウン、えらいなあ(笑。
蓮池さん兄弟にはね、ほんとに失われた時間を取り戻すこと考えて欲しいと思うんです.今は変な形でアメリカと関わることになってしまってるけど、ベアトラックさんの行くような場所にはこの兄弟が憧れたアメリカが沢山残っているんですから。帰ることが出来てもまだなお戦い続けなければ行けない大きなものを背負っていることを日本国民みな理解してあげて、「あなたたちが自分自身の幸せを謳歌することをだれも非難したりしませんよ」と言ってあげたいと思うんです。
by GOMENTE (2006-08-01 11:34) 

hamakaze_ataru

MASAさん、こんにちは!!
「宇野重吉」に逆nice!あげたいくらい!!
ひげキレイにしたら以外と「布施明」感でますよね。
布施明自体、シクラメン以降、髪型や雰囲気など、絶対ジャクソン・ブラウン意識してた時代ありますよね。「君は薔薇より美しい」の頃のアレムビッグのギター抱えて軽快にカッティングしてる姿も格好良かったですしね。布施明の話してど〜すんのよ。って感じですが。

ワタシが言いたかったのも、ベネフィットにおける、参加ミュージシャンの「志の有無」とベネフィットのもつ「多くの疑問」のことなんですけどね。
ayumuさん、GOMENTEさんのコメントもまさに確信ついてますよね。
ayumuさんが指摘されるように、特にウエストコースト系の大物ミュージシャンほど、言ってることと、普段の落差が大き過ぎて「ふざけんなよ〜」ってコト、過去に多く感じましたが、
アメリカ自体がもつベネフィットの定義(有閑マダムやその類いの金持ちの自己満足と、それに同調することで得られる上っ面の正義感に陶酔・・・あとは知らない・・・)みたいなものが必ずあると思います。ジョージやボブ・ゲルドフらのように、アーティストが持つ偽善じゃない「慈愛と行動」が先攻するケースは稀ですからね。
MASAさんに言われるように、趣旨や目的が解んなくなるのは、まさに「ローリンク・ココナッツ・レビュー」の3日間でしょう。だから主旨を理解せずに参加したJ.D.サウザーや、スターのエゴをむき出しにしたジョン・セバスチャンそしてジャクソン・ブラウンも・・・お祭りだったんですよ。結局スターには。
バングラデッシュが30年以上経っても、高く評価させているのはジョージが中心になって行われた歴史的イベント・・・って前に、MASAさんが言われるように「切羽詰まった状況下で止むに止まれずという事情・・・・・」が、私達に熱く伝わったから感動的だっと思います。
バングラデッシュも100%賛美しているわけではありません。本当に参加ミュージシャン全員が、ひとつの気持ちでいたかは疑問ですから。
ジョージは間違いなく本気に危機感を訴えてたと思います。そして、いい意味でのジョージ・ハリスンという看板を最大限に活用出来た功績は素晴らしいコトだと思います。
もし、師であるラヴィ・シャンカールからの「お願い」じゃなく、全くジョージの知らない国で起っているもっと悲惨な現状を、顔も知らない大統領とかから「お願い」されたら・・・・
「コンサート・フォー・ほにゃらら村」なんてことをやったか否か。そんなこと言ったらきりがないですね。
それから数年しか経っていない1977年の3日間ってなんだったんでしょうね。
by hamakaze_ataru (2006-08-01 11:42) 

hamakaze_ataru

GOMENTEさん
ジャクソン・ブラウンの失敗はいい失敗だったと思いますよ。抱えた疑問に真っ向から(少しづつですけど・・・)挑んでいったから・・・。
GOMENTEさんは鋭い!
ジョンセバスチャンとカントリージョーの違いがあんなに「あからさま」にされたことは、他の後輩ミュージシャンにも大きな課題になったと思いますよ。金持ちスターもしくは著名人としてのあり方を若くして「勘違い」したことに気が付かなまま30代を迎えたジョンセバスチャンの悲劇ですよね。「魔法は信じない」って多くに日本人も心に誓ったかも(笑)
GOMENTEさんの思い、日本国中に広がるといいって本当に思いますよ。
私達、もしくはその少し上の世代が、当たり前のように過ごしてきた時間が完全に空白になっているわけですからね。その心の穴は誰にも埋められませんから。本人達が自由に何処へでも行けて、好きなことを自由に話せる・・・それすら出来ない、させてあげられない国って悲しいですね。
GOMENTEさんの、
「あなたたちが自分自身の幸せを謳歌することをだれも非難したりしませんよ」と言ってあげたいと思うんです。
ちょっと感動しました。
by hamakaze_ataru (2006-08-01 12:06) 

ベアトラック

うわ~、最新アップしてたら8月1日(火)0:00AM。8:30AMのフライトだから、もう寝ます。またまた読めなかった~。帰国したら、ちゃんと読みますね!
トム・ペティのプロモ・シングルCDは、「好きに持ってって」って言われたので、新潟賢人(県人)会の分、持ってきてますよ。ご安心あれ。では、帰国後に。
by ベアトラック (2006-08-01 15:04) 

hamakaze_ataru

サンキュ〜!!
新潟賢人ってイイなぁ〜(言われたいなぁ〜)
真面目だから新潟堅人かな?(つまらん。)
では高田で。
by hamakaze_ataru (2006-08-01 15:13) 

macman

大安洋行様
その節は励ましのコメントありがとうございました。
JACKSON BROWNEの記事拝見致しました。
私の知らない話が沢山でて来ましたので、来てよかったです。
気の利いたコメントが出来ない私ですが、
今後とも宜しくお願い致します。
by macman (2006-08-01 15:39) 

hamakaze_ataru

macmanさま
いらっしゃいませ。
読んでいただけるだけで嬉しいですよ。
これからもちょくちょくいらっしゃって下さいね。
macmanさんのCD紹介も楽しみにしています。
by hamakaze_ataru (2006-08-01 19:44) 

一種、高田渡の変遷に通じるかな??
by (2006-08-01 21:12) 

derosa84

いつも大安さまの記事は勉強になります。(本当ですよ)
いつも魚卵だとか、しめさばだとか言ってますが、こんなにすばらしい文章を
書いている大安さまを尊敬します(本当ですよ)
これからも勉強させてもらいます。

そういえば鯨うんぬんって話、そもそもベトナム戦争時に巻いたダイオキシン
による人体および環境への多大なる悪影響を与えてしまったアメリカ合衆国が世界的な批判の矛先を変えるべく鯨保護を前面に打ち出したって話を聞いたことがあります。

大好きで憧れの国だけど、エゴと大国のおごり、昔も今も変わらないのかな~
ガソリンもまた値上げしたしね。
by derosa84 (2006-08-01 21:43) 

ベアトラック

こんばんは、娘が寝たので遊びに来ました。副会長でーす。
しっかり音楽の話題で盛り上がってますね! なのに大安さん、自分から「布施 明」などと・・・似てるけど。「尾崎 きーよ」にも似てますね。

ジャクソン・ブラウンに関しては殆ど無知なので、本文や皆さんの書き込みで、勉強になりました。「孤独なランナー」くらいしか、ちゃんと聞いていないので。
(やっぱり、というか当然と~ちゃんのCDラックにありました!)

さ~て、大安さんのリクエストのお応えして、横道へGO!

「宇野 重吉」といえば、そっくりな息子「寺尾 聡」ですね。
わたくし副会長は、小学生の頃、周りが「たのきん」だ「聖子ちゃん」だと盛り上がっている中、一人「寺尾 聡」に夢中で変わり者扱いされてました。
ベストテンの翌日など「ふーんだ、またルビーの指環一位だもんねー」「シャドー・シティと2曲もトップ10だもんねー」うーん変かも・・・

このままだと、自ら自分を追い込みそうなので、この辺で・・・

                        by 今日400mlも献血してきた副会長
by ベアトラック (2006-08-01 22:35) 

hamakaze_ataru

バンマスさま
こんばんは。もうプールは怖くないぞぉ〜!
「自衛隊に入ろう」子供の頃おもしろい歌だなぁ〜って思い、意味も解らず
「自衛隊に入って花と散る〜」なんて歌ってました。
加川良の方が好きでした〜!
by hamakaze_ataru (2006-08-01 23:10) 

hamakaze_ataru

derosaちゃん、こんばんは。
長いだけでスクロールが疲れるとか、眼精疲労がひどいとか、腱鞘炎になるとか・・・そんな意見が多いですね〜(笑)
これでMilkさんのような文才があればね〜って思うっす。

批判の矛先を変えるのは、得意ですからね。
ガソリン困ったね。
by hamakaze_ataru (2006-08-01 23:19) 

hamakaze_ataru

すげ〜!今日クロウさんも献血して来たそうですよ。
やっぱ宇野重吉かなぁ〜。MASAさん上手いなぁ〜。
副会長は寺尾聡が流行っていた頃、小学生だったのですか〜????
子供じゃん。
でも「孤独なランナー」をキチンと聞いた女の人って凄いと思います。
さすが副会長。
フォレスト・ガンプでも効果的に使われていましたね。
訳詞がイイのでもし、国内盤なら歌詞カード見て、彼の進む道(進んだ道)を想像してみて下さい。
クロウさんともこの間話していたことで「コカイン」の話題になり、あの頃と現在では歌う意味が違うって・・・・納得してました。
そうそう、クロウさんが更新してますので、遊びに行ってください。
by hamakaze_ataru (2006-08-01 23:33) 

ayumusic

うーん、音楽と政治の関係って、いろいろ意見が分かれるところですね。
ビートルズとリバプールの貧困、U2とダブリンの差別、スティービーワンダーと障害者との共生、、、政治と音楽は無縁でいられるのか、と考えると、、、そうでもないのかな。
少なくとも表現者である限り、社会との関わりに自覚的であってほしいとは、思います。ミュージシャンが政治にコミットするのは、ある意味必然かもしれないと。資本主義を謳歌し尽くしたウェストコースト発信でも、ジャクソン・ブラウンは、表現者としての葛藤でいろいろ失敗しながらも、リスナーの核心に触れるクリエイティビティーを獲得したのかもしれませんね。それを大安さんのアンテナがキャッチしたんでしょうね。ジャクソン・ブラウン、聴いてみたくなりました。
by ayumusic (2006-08-02 00:17) 

hamakaze_ataru

ayumuさん、こんばんは。
ワタシの拙い表現から、ジャクソン・ブラウンに少しでも興味をもっていただけたこと、嬉しく思っています。ジャクソン・ブラウンの人生って、大小様々な挫折を経験しています。84年くらいに出版された「ジャクソン・ブラウン・ストーリー」にはそんな彼の少年期から80年代初頭までに彼が経験した挫折と苦悩、そして掴んだチャンスと成功。その裏で暗躍した巨大ビジネスへの失望に裏切り・・・・決して陽気なアメリカンボーイではなかった彼の成長の過程を時代の変化と擦り合せると、不器用な人生だなぁ〜ってつくづく思います。もっと簡単に成功を手にすることが出来るのに、ある時はそれを拒み、時代に背を向け自分のスタンスで世の中を見る。そんな不器用な彼だから、「ジャクソン。そんなにシリアスになるなよ」って励ましや、「そんなキミの実直さが好きだ」っていう古くからのファンに支えられて今日に至っていると思います。
今でも彼は少年のような目で「音楽」と向き合っているはずです。
それは表現者として自分に出来ることを探す、彼の「旅」だとワタシは思っています。
もしayumuさん、ジャクソン・ブラウン聞かれるなら1stから聞いてみて下さい。
by hamakaze_ataru (2006-08-02 00:59) 

ベアトラック

ベアか~さんの方です。
先程成田からTELが有り、と~ちゃん無事帰国いたしました。不在中に、沢山遊んでいただいて、ありがとうございました。

ブログって楽しい!わたしも先になると思いますが、始めたいです。

                               by 留守番解除!副会長
by ベアトラック (2006-08-02 16:10) 

hamakaze_ataru

ベアか〜さんへ

と~ちゃん無事帰国よかったですね。
こちらこそ楽しいやり取り出来てとても楽しかったですよ〜!
また時間あったらと〜ちゃんに替わって書き込みに来てください。

早くPCセットアップして(させて)デビューされるの待ってます。
by hamakaze_ataru (2006-08-02 17:06) 

ベアトラック

どうもどうも、無事に帰宅しましたよ。
これからしばらくは、本業サイトの作業を優先させなければなりませんが、まだ帰国日の書き込みと、撮り貯めた200枚以上の写真の「番外編」も考えています。ぼちぼちアップしていきますので、これからもよろしくお願いします。おやすみなさい。
by ベアトラック (2006-08-02 22:28) 

hamakaze_ataru

お疲れ様でした。
毎日楽しかったですよ。さぞ大変だったでしょうね。
これから本業大忙しですね。そっちも楽しみですが、「番外編」期待高まります!!
早く奥様もデビューさせてあげてください(笑)
by hamakaze_ataru (2006-08-02 22:48) 

ベアトラック

おはようございます。女房の「未開封」ノートPC、早く稼動させてあげたいんですが・・・セットアップは私の仕事なもんで・・・
さあ、高田公園へウォーキングに行って、「蓮の観察日記」でもしてきますか。
by ベアトラック (2006-08-03 06:23) 

hamakaze_ataru

うわ〜!ベアtと〜さん。早起きだな〜。
時差ボケボケはもう大丈夫なのでしょうか?
今日からまた、「蓮の観察日記」もいいですが、
いいパパとして「2号の観察日記」もやれいましょう!
うん?パパとして?・・・2号の?・・・・・・
これは表現が怪し過ぎる!
イイお父さんとして、「娘さんの成長日記」でした。
今日は頭痛てぇ〜。
そんな火はインチキメキメキでもクロウさんと行ってきますわ。

時間できたら「同世代としての」真剣コメントもお待ちしてま〜す(笑)
by hamakaze_ataru (2006-08-03 07:22) 

ベアトラック

時差ボケは、通常通りなら、今日1日で解消出来ると思います。ただ、今日いっぱいは、突然の睡魔が襲ってきて、急にクラクラしちゃうので、何とも先が読めません。それが過ぎれば、明日からは完全に平常モードになれるハズです。
実は、この記事もまだちゃんと読めていないので、これからじっくり読みます。サンタフェに居るうちに、PDFで保存して帰りの機内で読めばよかった・・・すみません。音楽の真面目コメントも入れねば、ですね。
2号は・・・いません。ウチの中のことで、手いっぱいです・・・。(爆)
by ベアトラック (2006-08-03 10:25) 

hamakaze_ataru

リアル2号を養えるくらいの甲斐性あったら、我が家のくらしもっと楽さんでしょうけどね〜。
私のような「零細自営業」はどんなに頑張っても限界がありますから・・・だれか自営業者を救済してくれるベネフィットでもしてくれないかな〜。(爆)
1個前に記事を「雑談、妄想、独り言コーナー」にしました(笑)
よかったら別館で妄想や心情吐露してください!!
by hamakaze_ataru (2006-08-03 10:33) 

ベアトラック

リアル2号よりも、ギターですよ!あの独特のボディーの曲線美、極薄塗装のネックの触り心地、たまりませんよ。お手当ても手切れ金も必要ありませんから!(一応、音楽ネタ・・・になってないかぁ・・・)
by ベアトラック (2006-08-03 12:45) 

ベアトラック

昨日=帰国日の書き込み、終了しました~。
さあ、これからのしばらくは、本業に専念しないと・・・
by ベアトラック (2006-08-03 16:20) 

ベアトラック

いや~、何度見ても、本当に宇野重吉っぽくなっちゃって・・・
ここには書かれてないですけど、その後もUSA FOR AFRICA やSUN CITY、その他いろいろあったと思うんですけど。ベネフィットとかチャリティーって、純粋な気持ちだけじゃなく、とかく政治・宗教・経済etcが色々とグチャグチャに関わってきちゃうでしょう。だから、例え動機や発端が純粋だったとしても、時間経過や色々な人が加わってくることで、どんどん状況や情勢が変わっていってしまいがちですよね。しかも、そんな中に売名行為や名誉欲だけの人、海千山千もドンドン参加したがるし・・・(日本では、村意識が強過ぎて、別の意味で本来のベネフィットとかチャリティーが成立、或いは長続きしないという要因もありそうですが)・・・まあ、私も被災地へのチャリティーなどを今まで何度かやってきているので、人からはどう見られているかわかりませんが。
話は変わる、というか戻りますが・・・もう10年以上前、ロスの空港で偶然に高校時代の同級生とバッタリ遭遇しまして・・・その時、ジャクソン・ブラウンがちょうど(また)投獄されてることを教えられて、ビックリしたことを思い出しました。それまで、私はジャクソン・ブラウンって、そんな人だとは全く想像もしてなかったものですから。まあ、それは別として・・・だから、やっぱりジャクソン・ブラウンにとっては、若き日のいい経験(というには、あまりに犠牲も大きかったかもしれませんが)だったんだと思います。少なくとも、彼は今も彼なりに、 I'm Alive なんでしょうから。洋の東西を問わず、やはり継続は力、なんじゃないかと思います。表面的なことやテクニックorスキルが、時代の流れと共に変わっていくのは当然、もしくは仕方ないとしても、根本・根底の部分がね、10年、20年、それ以上経ってどうなっているかでしょうね。
なんだか、全然まとまりがなくて申し訳ないんですけど・・・またコレを機会に、ジャクソン・ブラウンを聴き直してみたくなりました。彼と親交のあったライ・クーダーが、ほとんど政治的じゃないのも、ちょっと不思議というか皮肉というか・・・
by ベアトラック (2006-08-04 16:16) 

hamakaze_ataru

ベアと〜さん、お疲れで、また忙しいところ入魂のコメントありがとうございました。
ベネフィットとやチャリティーって、ホント熱き血潮だけでは成立しないってことと、気持ちが無くても表面的に拳を掲げることの容易さ(無責任さ)で成立したふうに見えること・・・など改めて強く感じました。そして、当時の(おそらく今も)日本のチカラのなさ、イエスマンであることをアメリカに最大限に利用された大イベントでしたが、当時のカントリー・ジョーは中村とうようの質問状に対して、「この今回のイベントには、どうして日本らしさや日本の文化がないのか?」って逆に質問されてたりしていました。何故アメリカ人が中心になって日本でやらなければ行けないのか・・・ここが問題なのです。
ドルフィンプロジェクトや、グリーンピースの活動が「本気」で「鯨」にだけ焦点を絞り、危機感を持って日本にこのイベントを持ちかけたのなら、もっと違ったカタチで小規模なイベントやチャリティーを展開し、例えチャリティー収益は小額でも5000万円ものマイナスを出さないで済んだはずです。最終日のトリをつとめたスタッフに至ってはきっちり出演料が払われていた事実もあります。
日本人の若者集めたベネフィットにするためには、当時の時代背景からいっても、あの「L.Aセッション」のメンバーが必要比可決だったのでしょう。イベント意義に賛同しようがしまいが・・・。結局志しの低い(ジャクソンも含め)ミュージシャンたちが一同に介し、大規模コンサートが1977年に日本であった・・・ってだけのことになったわけで。
きっとジャクソン・ブラウンがGOMENTEさんが言うように、蓮池さん達の気持ちを知ったら小規模でもチャリティーしてくれるって思っています。そんな小さな活動が認められ表彰されたりしてるんですよね。最近のジャクソン・ブラウンは・・・・

ベアトラさんにはこんな事実もご報告。
実はライ・クーダーも参加メンバーに入っていました。しかし彼は「SHOWTIME」が仕上がったばかりで写真撮影があるから行けないってキャンセルしたそうです(笑)
by hamakaze_ataru (2006-08-04 17:01) 

ベアトラック

へぇ~、そうだったんですか。ライ・クーダーがねぇ。知りませんでした。しかし、キャンセルの理由がライ・クーダーらしいような、ないような・・・ですね。
それにしても、早く商業捕鯨、再開して欲しいですねぇ。蒸し暑い夏の朝ご飯に、あぶらギトギトの鯨の味噌汁・・・私の食欲と、生態系の微調整の為にも。
by ベアトラック (2006-08-04 17:26) 

hamakaze_ataru

多分、ジャケットのフォトセッションじゃないでしょうかね。イイアルバムですしね。
ワタシいちおしのボビー&テリーも泣かせてくれますし・・・・
久しぶりに聴こうかな〜。

本編の続きのようになってしまいますが、カントリー・ジョーのインタビュー読めば読むほど様々な問題点が浮き彫りになってきます。
カントリー・ジョーは盛んに「ポリティカル」を連発しています。
ジョン・セバスチャンは「ポリティカル」じゃない!とか
自分は「ポリティカル」人間として」何かしなければいけないとか・・・・
政治的ってことになりますが、それは彼カントリー・ジョーが音楽を通じて「ポリティカル」でありたいとベトナム戦争の頃からの信念であって、けっして政治的もしくは、そうした思想に支配されている訳ではないのでしょうけど、日本語訳されたインタビューは金持ちではないけど「ポリティカル」な自分に対し、ジョン・セバスチャンを大金持ちで「ポリティカル」でも「ラジカル」でもない、ただの鯨好きって罵っています。彼らの関係の悪化は、イベント前年である1976年にジェリー・ブラウン加州知事による「カリフォルニアは鯨を祝福する」という、州知事から当時大統領を目指してコマーシャルな活動をやりまくっていたコンサートの中心人物がジョン・セバスチャン。これが全てのジョン・セバスチャン批判のはじまりのようです。
by hamakaze_ataru (2006-08-04 20:28) 

GOMENTE

ライクーダーってある意味とても政治的なようにも思いますよ。自分の歌で、というよりアメリカにすむ色んな民族の最下層にいる人たちの声を聞け!というメッセージを、その彼等が作った歌を世に紹介することで訴えてきたとも言えますよね。1stではウディガスリーも取り上げてますし、最新作はLAのメキシカン達の歌でしたよね、たしか。毎回テーマがあって、違ったジャンル、違った民族の音楽を取り上げていますが、その取り上げた曲を見るとかならずメッセージソングのようなものが入っていたように思います。しかしあれだけ有名であれだけ食えない人も珍しいよな。映画音楽は「食えなかったからやった」と言ってるらしいし。
ボクの記事の方でもライクーダー取り上げたいんですがあまりにアメリカの文化背景が深すぎて相当勉強しないと書けない気がして。。
by GOMENTE (2006-08-05 11:03) 

hamakaze_ataru

GOMENTEさん
ワタシももっと文化的背景や、民族問題まで良く勉強した上で音楽と絡めていきたいんですが、なかなかそれも難しく、ついつい表面的な「事実」だけを書いてしまっているので、本当に良くしっていらっしゃる方などからは、鼻で笑われたり、憤慨されたりしてるんじゃないかな〜っておもいます。確かにライ・クーダーはある意味本当に「ポリティカル」だと思います。
GOMENTEさんのおっしゃる通りアルバムごとに様々な民族との関わりを持ち、自分の中で音楽としてし消化していく過程は他に類のないミュージシャンとしての政治的要素感じます。それがセールスに反映されない理由でもあるような・・・
随分昔の「Switch」でライ・クーダーと映画音楽の関わりの記事読んだ時、確か「食えなかったからやった」発言してたようですね。
そんなアメリカだけに媚びないライ・クーダーだから、本当にメッセージを携えて1977年に参加したかったんじゃないかと思います。個人の気持ちが通らないビジネスの世界のタイムテーブルが彼を来させなかったでしょうね。なんかいつでもそうした状況から逃れ逃れ様々なボーダーラインを超えて、上っ面の付き合いじゃなく、長期に亘って寝食ともにしてしまうような男だから、ギャビーの所でのスラックキーがうまく出来ない自分と葛藤しながら、あの時間の流れの中でギャビーを感じ、スラックキーを彼なりに解釈していけたのでしょうね。
by hamakaze_ataru (2006-08-05 11:32) 

macman

いろいろ参考になります。
もっと勉強しなきゃって思う日々です。
by macman (2006-08-06 12:17) 

ベアトラック

う~ん、確かに大安さんとGOMENTEさんのおっしゃる通りかもしれませんね。
ライ・クーダー、はっきりと言葉や行動で表立って明示しない分、かえって「ポリティカル」かもしれませんね。というか、「テクニシャン」と言うべきか。ハワイから飛んで、沖縄まで来ちゃったけど・・・その時の相棒さん、本当の政治家になっちゃったし・・・。
おっと、「ポリティカル」な部分は、こういった公の場では、書き方に気をつけないと・・・また某国の公的機関にチェックされちゃいそう(笑)
by ベアトラック (2006-08-06 17:57) 

hamakaze_ataru

macmanさま
拙い文章と曖昧なこと書いてますので、もしこれはおかしい??ってことあったら、何でも言ってください。
ワタシの記事は未完成が多きので、コメント頂ける皆さんの意見や考えで完成してるようなもおなので・・・よろしくです。
by hamakaze_ataru (2006-08-06 22:25) 

hamakaze_ataru

音楽家が政治家になってもいいし、政治的内容な歌作ってもいいですし、そんなイベントに参加することだっていいです。
それが本気なら、誰も文句は言わないだろうし、言えないと思います。
「ポリティカルなふり」することだけは止めてほしい。振り回されたあげく、あとは知らない・・・・じゃ困りますからね。
ポール・マッカートニーが離婚後の泥沼慰謝料問題が取りざたされてる昨今、果たして。今後ポールは、主義や思想をコロって変えたら、賛同し感動したファンを見事に裏切ることになるわけだから・・・・
by hamakaze_ataru (2006-08-06 22:36) 

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