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11年振りにGlenda Griffithの話 その3 [レコード]

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前回紹介したBig Sur Choirの原盤権を持つRandy Nauertが

fscebookでこんな回想を書いています。


The Big Sur Choir, at our wedding in The Neighborhood Church, Haggertys, Palos Verdes. September 16, 1972. Tom Carvey and Paul Johnson and I lived within a few blocks of each other growing up. Rita Gatti down low, Shandi Sinnamon and Ruth Stevens. Tom and Paul played together in The Everpresent Fullness. Tom, Paul and I played blue grass in high school, just for fun. I was Paul's first friend when his family moved to PV. His Dad still called him "Small Paul, the Meat Ball"... but don't tell Paul that I told you that, OK?

When Judy Collins heard what we had done, she got inspired and wrote this song. Ry Cooder plays slide and we all sing. We did the vocals at Claremont College. I'm in there singing too.




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思い過ごしな思い出?かとも思ったのですが、

調べれば調べるほど、知らなかった事実を目の当たりにします。




Randy Nauertの妄想ではなく、Judy Collinsは1971年発売の通算10枚目のアルバム「Living」に収録されているSong For Judith (Open The Door)でBig Sur Choirをコーラスに使っていました。

おそらくこの曲がBig Sur Choirにインスパイアされて書かれた曲なんでしょうね。


https://www.youtube.com/watch?v=gq_6BNhn_Gs





このアルバムの日本語解説にもBig Sur Choirの事は触れられていないし、Glendaの77年のアルバムで北中さんが書いたライナーやBig PinkのCDの日本語解説にもBig Sur Choirの事はもちろん、Judy CollinsのアルバムにGlendaが参加している事は全く触れられていません。




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著名な音楽ライターさんがもう少し踏み込んで細かいディティールを調べてくれて、ライナーに記載されていたらもっともっと早い段階でGlendaの77年以前の活動、そしてその母体であるBig Sur Choirを知ることが出来ていたのに...そんなことを思ったりしています。



Song For Judith (Open The Door)のレコーディングには、ソロデビューしたばかりのRy Cooderも参加さいています。

残念ながらこの情報のネタ元であるRandy Nauertの名前はクレジットされていません(笑)

Randy NauertはサーフインストバンドThe Challengersのベーシストです。

しかし彼無くしてBig Sur Choirを語れないくらいの功労者であることは事実には変わりません。


次回はBig Sur Festivalでのお話を。


オマケ
Glenda Griffith(Glenda Bickell)のプロとしてのキャリアについて

Glenda本人にも聞いた事がありますが、明確にいつからという事まで掘り下げる事が出来ていませんが、1967年4月29日Southwestern Folk Festivalで「Wichita」をパフォーマンスした記録が残されています。


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11年振りにGlenda Griffithの話 その2 [レコード]


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近年のGlenda Griffith


Glenda GriffithとのMessageのやり取りの際、彼女はよくyoutubeのリンクを貼り付けてきます。

それはクラシックだったり、またある日はCSN&Yだったり...

それに対してあれこれと短いコメントのやり取りなどを続けていましたが、


ある日...


Randy NauertというGlendaの友人がyoutubeのリンクを彼女のfacebookに貼り付け、それをGlendaは私へにMessageへコピペしてきた音源がありました。


それは大きな発見であり、まったく知らない過去のGlendaのキャリアを知る入り口でした。


1997年の..いわゆるGlendaの1stアルバムの日本盤のライナーやBig pinkのCDにも触れられていない事実を私は知る事になります。


貼り付けられていた音源はこれ。





Big Sur Choirというグループの「Silver On The Water」という曲。


そのヴォーカルは明らかにGlenda Griffithでした。


私はすぐにGlendaに確認しました。

Glendaからの返信には「そうよ。私です。私が以前参加していたグループがBig Sur Choirよ。」

との事。


これは衝撃でした。

Glenda自身の記憶も曖昧な事と、彼女自身Big Sur Choirの音源(レコード)を持っていないという事で...

私が調べる事に。


Big Sur Choirで検索すると

このアルバムを紹介したブログにヒット。

内容を引用させていただくと


Big Sur Choir – Big Sur Choir

Peaceable Records Number One 1974 US

カリフォルニア州ビッグ・サーを拠点とするジーザス系コミューン・バンドが1974年にリリースした唯一のアルバム。なんの変哲もないルーラル・フォー ク・ロックかと思いきや、三人の女性コーラスが敬虔豊かに歌いあげる素朴で暖かなメロディーは、しなやかに絡み合いながら空を往く鳥のように自由な軌跡を 描いてゆく。知覚の扉が開いているならば、我々の意表をつく地平へと到達するだろう。Linda PerhacsやPropinquityの最高の瞬間を思わせる “World Within World” のように、ひそやかでミステリアスな曲だけでなく、いかにもルーラルなレイドバックした楽曲まで、すべてが真にプログレッシヴであり、緊張感と安やぎの絶 妙のバランスの上に、伝統と革新が同居するUSフォーク・ロックの名作中の名作だ。ヤウスが「挑発としての文学史」で述べたように、美的距離(期待の地平 と作品との距離)の大きさで芸術作品の芸術的特質を測るならば、これは正に芸術作品であるが、コミューン・バンドならではの一体感やリラックスしたムード があり、肩肘張らずにドライブのお供にも、公園でのピクニックにも最適である。Paul Johnsonのギターの流麗なフレーズも躍動感に溢れ、実に心地良い。メンバーの二人Rita GattiとTom Carveyは、デュオでカセット・オンリーのアルバム”Life is Like a Mountain Railway”を残しているが、こちらも本作を劣らぬ名作だ。


驚くほど詳しい解説ではあったが、そこにはGlenda Griffithの名前は出てこない。


さらに検索すると「Glenda Bickell」という名前がヒット。


これをGlendaに確認すると


So cool you found this ,my name was Glenda Bickell at that time,my first husbands name,wow what a memory,thank you so much.



BickellはGlendaの最初の夫の苗字でした。

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まずはなんとかこのアルバムを手に入れなければ何もわからないと思い、

探したところebayにありました。


後でわかった事ですが、このアルバム自体1,000枚しかプレスされていなかったとの事です。


数週間待ってアメリカのセラーから届いたアルバムがこれです。



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最初に書いたRandy NauertというGlendaの友人はこのアルバムの原盤権を持つ男で、Big Sur Choirのアルバムを制作するためだけにレーベルを立ち上げた張本人でした。


このBig Sur Choirの唯一のアルバム「Peaceable」でアルバムでは10曲中5曲がグレンダの作曲。


アルバムのパーソナルは

Tom Carvey (vocals), Rita Gatti (vocals), Paul Johnson (vocals), Ruth Stevens (vocals), Glenda Bickell (vocals)


そしてなんとそしてJim Keltnerがpercussionで参加しています。

                                                                          

不思議なものでJim Keltner関連で彼の仕事を調べると、Big Sur Choirは出てくるのにGlendaの関連からはJim Keltnerの仕事は出てきません。

これはGriffithがBickell名義であることが大きな要因だと考えられます。



Big Sur Choirは60年代後半からこのアルバムが制作された1974年前後が活動期間と思われます。


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Glenda自身に確認したところ、Big Sur Choirは名前の通りNorthern CaliforniaのBig Surを拠点に活動していたとの事。


Big Surといえば60年代から70年代初頭に開催されていたBig Sur Folk Festivalがあります。


次回はその辺りとGlendaの関連をお話します。





オマケ

Glendaは現在新しいプロジェクトとしてBig Sur Choirの「Silver On The Water」の再録を望んでいます。そのためには原盤権を持つRandy Nauertの協力は不可欠かと思いますが、一体Glendaの作詞・作曲した作品の版権がどうなっているのか・・・それも不透明である事は事実です。



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ランディ番外編   「あの日以来捜してたイーグルス・・・」 [レコード]

「あの日以来捜してたイーグルス・・・」
誰なんでしょうね?

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「Wind on the Water」が教えてくれたもの(後編の下) [レコード]

いよいよ「ローリング・ココナッツ・レビュー」にまつわる話も「後編の下」を迎えることとなり、いよいよ最終回。前2回で簡単な説明しか出来なかったが、何故「ローリング・ココナッツ・レビュー・ジャパン」が、日本で開催させることになったかは大体お解りいただけたことと思います。

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「Wind on the Water」が教えてくれたもの(後編の上) [レコード]

「Wind on the Water」 には関係ない話で恐縮ですが、本日7月26日で「46歳」の扉を開けました(笑)
45歳の昨日となんら変らない今日が迎えられたことに感謝したいと思います。

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「Wind on the Water」が教えてくれたもの(前編) [レコード]

ただ好きなアルバムを自分の言葉で紹介し、数行の記事でまとめられたら・・・
どんなに楽なんだろうって思います(笑)
私も、そして訪問してくれる皆さんにも。
予告編にも書いてしまったから、
少しだけ「ローリング・ココナッツ・レビュー」の話と「鯨」の話もいれますね。(後編)に。
でははじまりはじまり〜!

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第2回 GLENDA GRIFFITH [レコード]


derosa84さまのリクエストのお応えしてして、裏ジャケです。
GLENDA GRIFFITH普及活動も数人の友人達の間ではすっかり浸透した感もあり、ワタシのグレンダ保護活動?も理解され、「もしもし〜、何処そこのフェアでGLENDA GRIFFITH発見したけど、どうする?買っておこうか?」なんて連絡をくれる親友もいたりして、極々内輪でGLENDA GRIFFITHは盛り上がっていました。

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第1回 GLENDA GRIFFITH [レコード]

「芽瑠璃堂での出会い」
ワタシの話の中によく出てくるレコード屋さん「芽瑠璃堂」。学校からも近かったことと、渋谷あたりでは一番シンガーソングライター系、ウエストコースト系に強いお店だったので、最低でも2週間に1度くらいは行っていたかなぁ。
なにせもう25年くらい前の「昔ばなし」なので、ハッキリ憶えてるところと断片的にしか記憶が甦らないところがあるのでご容赦ください。

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